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島津義弘「鬼島津」と呼ばれた名将の生涯と人柄に迫る!

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「鬼島津」島津義弘

歴史についてお話するうえで「戦争」や「戦い」を避けることはできないと思います。

日本だけでなく世界中で数多くの戦争や戦いが繰り広げられましたが、とりわけ劣勢の状況下で少ない兵数で多勢の軍団を打ち破る戦いは、多くの歴史好きの心を揺さぶるのではないでしょうか。

戦いの「大逆転」に触れることで、歴史のスペクタクルやロマンを感じずにはいられません。

今回は島津義弘(しまづよしひろ)という、戦国時代後期を代表する武将をご紹介いたします。

目次

「鬼島津」島津義弘の魅力

島津家英雄揃。馬に乗っているのが島津義弘
島津家英雄揃。馬に乗っているのが島津義弘

この人物は「鬼島津」と周囲に恐れられたほど戦上手。
その戦いは常に少数の兵力で何倍もの軍団を打ち破った戦いばかりでした。

みこと

島津義弘のどんな劣勢な状況下においても諦めず、自分と仲間を信じて戦い抜くところが好き(⋈◍>◡<◍)。✧♡

その魅力は、現代を生きる私たちに戦う勇気や最後まで諦めないことの大切さを教えてくれているようでなりません。

島津義弘の生涯

島津義弘
島津義弘

島津4兄弟の次男として生まれる

この人物は、九州・薩摩国(現在の鹿児島県西部)の名門・島津氏の出身で、父の島津貴久(しまづたかひさ)の次男として1535年に生まれました。

織田信長や豊臣秀吉、そして徳川家康と同世代の人物です。

幼少期は、島津氏の中興の祖として名高い祖父の島津忠良(しまづただよし)に養育されました。

島津義弘の初陣と若いころ

そして1554年に19歳で初陣を飾り、「岩剣城の戦い」で味方の勝利に貢献しましたが、義弘自身は重傷を負います。

また、1560年から始まる日向国(現在の宮崎県)の戦国大名・伊東氏との戦いでは常に劣勢を強いられ、義弘自身も深い手傷を負うほど厳しい状況下に置かれていました。

後に「鬼島津」と周囲から恐れられるほど戦場の鬼となる義弘も、若い頃はかなり無茶や失敗を繰り返していたのだと思います。

ターニングポイント「木崎原の戦い」

伊集院駅前の島津義弘の像
伊集院駅前の島津義弘の像

1571年、義弘が36歳の頃に父が亡くなり、2歳年上の兄の島津義久(しまづよしひさ)が島津氏の当主となると、翌年1572年に長年の抗争相手である日向国の伊東氏が領国に侵攻しました。

義弘は味方の10倍以上の兵力を誇る伊東氏の軍勢を「木崎原の戦い」で破りましたが、この戦いは「九州の桶狭間」と呼ばれ、九州で島津氏が台頭するきっかけを生む戦いとして戦国時代史にとっては重要な戦いとされています。

この戦いで日向国の伊東氏は衰退の道を辿りますが、伊東氏を支援していた豊後国(現在の大分県)の名門・大友氏が島津氏への警戒を強め、1578年に先手を打つべく大友氏当主の大友宗麟(おおともそうりん)自らが数万の大軍を率いて南下し、島津氏の領国へ進軍する事態となりました。

義弘は大友氏の大軍を「耳川の戦い」で激戦の末に打ち破り、島津氏は九州を北上して10年程で九州の大部分を自勢力下に収めることに成功。

ですが1587年に天下人・豊臣秀吉の九州遠征軍を前に島津氏は敗北し、九州の地において義弘が戦場で活躍する機会は無くなりました。
島津義弘が52歳の頃です。

島津義弘の朝鮮出兵エピソード

しかし、豊臣政権下で朝鮮出兵が始まると、九州や西国の大名に朝鮮半島へ渡海・出陣命令が下され、義弘自身も兵を率いて「泗川の戦い」や「露梁海戦」で活躍しました。

特に「泗川の戦い」では、数千名の島津軍が明・朝鮮軍30万を撃破したと言われ、史実であれば世界有数の大逆転を演じた戦いのひとつとなります。

島津義弘の関ヶ原の戦い撤退エピソード

そして1600年に「会津征伐」、「伏見城の戦い」、そして「関ケ原の戦い」が始まると、義弘は65歳という高齢に関わらず西軍として参戦しました。

西軍の主力が敗走や壊滅するなか、「島津の退き口」という後世に語り継がれる敵中突破に成功し、東軍の武将を数名負傷させ、無事に大阪在中の妻子・一族とともに薩摩国まで帰還できました。

なお、関ケ原の戦いの敗者であったにも関わらず、また関ケ原の戦い後も徳川家への徹底抗戦の姿勢を崩さなかったにも関わらず、戦後に領地を加増されたのは島津氏が唯一です!

島津義弘の最期

島津氏は江戸時代の幕藩体制を生き抜き、明治維新の雄藩のひとつとして活躍できたのも、「戦いの強さ」が一因ではないか、と思います。

そして、その強さを語るうえで、島津義弘の生涯を抜きにして語ることはできないと思います。

義弘は1619年に85歳という長寿を全うしました。
彼の死後に殉死した家臣は十数名に及んだと言われています。

島津義弘の人柄

島津義弘の像
島津義弘の像

また、戦場では鬼のような働きを演じる義弘ですが、現存している妻子への手紙を窺うと非常に家庭を重んじる人物と言われています。
また同時代の多くの武将が歴戦の勇士として彼を尊敬していたという記録も確認できます。

戦いの鬼・「鬼島津」と恐れられた島津義弘の魅力は、戦場での強さだけでなく、他者を大切にし、そして他者からも大切にされることだと思います。

みこと

戦いに強いだけでは本当に強いとは言えないことを義弘はその生涯を通じて私たちに教えてくれていますね!

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