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江藤新平は何をした人?佐賀の乱のリーダーで近代国家を作り上げた功労者

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江藤新平 近代日本司法制度の父

幕末から、明治維新にかけて自分の人生をかけて日本の発展に尽くしてきた人は数知れません。

当然その中には、有名な偉人と呼ばれる人もいたでしょうし、名も知れず維新の、国の発展の礎となって散っていった人もいます。

目次

江藤新平は近代国家を作り上げた功労者の一人

みこと

江藤新平は佐賀県で生まれ、維新政府の中枢で裁判所制度の確立のために奔走し、明治という日本の国を作り上げた功労者でもありました。

江藤は、名も知れず明治という時代に流されて消えていった人では決してありませんが、その最後は「大久保利通」という政略家によって生きる道を絶たれた人でもありました。

江藤新平の生きざま

江藤新平29歳の頃の写真

江藤の生きざまは、今の日本人にとっても、国を担う人にとっても、参考にすべきところが大いにあるように思います。

彼の生き方の肝は何だったのでしょうか?

それはまぎれもなく「私心を捨て、民の為、そして国家の発展を思う」、そのことばかりであったと思います。

功成り名遂げるとそこに安住し、私利私欲に走り、民のことは考えず自己保身に身を費やす、このような人々は、時代が変わってもいつの世も現れてくるものです…。

またその反面、江藤のように「私を捨て、民の為に粉骨砕身、命も惜しまず」というような人もいるのも事実でしょう。

みこと

その高邁な精神で、明治の国家を作ろうとしたことが江藤新平の命(人生)を縮めてしまったことは残念なことですね。

江藤新平と佐賀の乱

佐賀の乱
佐賀の乱

この彼の生きざまは、藩の若者に担ぎだされて西南戦争で命をおとした「西郷隆盛」とダブってしまうのは私だけでしょうか?

江藤は西郷と同様「朝鮮への武力行使」を決して望んでいたわけではなく、佐賀での中央政府のやり方に不満な青年士族を説得して、穏便な方向へ納めることが目的でした。

しかしながら、中央政府から、いや大久保によって派遣された、大久保のいわゆる部下の佐賀の藩士を誹謗中傷した言動に端を発して、いわゆる「佐賀の乱」を起こしてしまいます。

これこそ、政敵である江藤新平を貶める大久保の策略であったのですが、真っすぐでありすぎた彼の性格が災いしてしまいます。
短慮であったというのは今だからいえるのでしょうが、武士としての真骨頂として考えればやむをえない決断であったかなと思います。

「佐賀の乱」は、勝てる戦いではなかったでしょう。
しかしながら、江藤は戦いの最前線に立ち自らも陣頭指揮を行い兵士たちを鼓舞してきましたが、兵士の数と武器の精度の違いで劣勢に追い込まれてしまいます。

江藤新平の最期。さらし首というむごい仕打ちを受ける

江藤新平の銅像
江藤新平の銅像

この戦いで討ち死にも選択肢の一つだったかもしれなかったにもかかわらず、彼は鹿児島、宮崎、大分から四国へ渡り東京を目指します。

この間の彼の心情はどのようなものだったのでしょうか?
己の身の安全のための命乞いの為の逃避行だったのでしょうか?

そうではなかったでしょう。
この期に及んで命乞いをするくらいの人間であれば、明治政府の中枢においてもうまく立ち回っていたかもしれません。

それができない人間江藤であればこそ、自らが作り上げようとした裁判制度の下で自らは被告となっても法に基づいた手続きで自分の処置をしようと思っていたのかもしれません。

みこと

東京へ向かう途中で、江藤一行はたくさんの人に助けられています。
ここに彼の人間性が現れているように思います。

政府から犯罪者として手配が回っているにもかかわらず、江藤のために自らの危険を顧みず彼の東京までの旅を手助けしてくれた人々、彼らには頭が下がりますがそのようにさせる徳が江藤からにじみ出ていたのかもしれません。

明治7年3月29日江藤新平は捕縛され、佐賀へ移送されます。

彼の今後の処置については佐賀では簡略した尋問を行い、最終的には東京にて裁判を行う旨話がついていたにもかかわらず、またしても、大久保利通とその一味の策謀により佐賀にて結審させられ、死刑を宣告させられてしまいます。

そして、江藤の首はさらし首にさらされるというむごい仕打ちを受けることとなります。 

明治7年4月13日江藤新平は罪人としての汚名を期せられたままその生涯を閉じます。

名誉回復

彼の名誉が回復したのは彼の死後実に15年たった明治22年2月11日でした。

彼の名誉回復は彼一人の物ではなく、家族やそして佐賀県人全体の名誉回復だと私は思っています。

まとめ

ただ国家のため、それだけを思い、粉骨砕身生き抜いてきた江藤新平。
彼は今の令和の時代をどのように思っているでしょうか?
「私が生きておれば」と歯がゆい気持ちで今の世を見つめているかもしれません。

彼の生涯を生き様を今の日本人、特に国家のため政に携わる人々に今一度わが身を振り返って考えてもらいたいと思います。

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